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ひとりで悩んでいるお話は書きにくいと実感。
今回は麻衣がひとりジタバタしております。
心情をさくっと削ってしまおうかとも思ったのですが、書いちゃいました。
あまり面白くないでしょうが、幕間みたいなものだと思ってさらりと読み流して下さい。
では「 陽だまりの唄 6 」をどうぞ。
陽だまりの唄 6
「幸せ・・・かぁ」
淡い笑みを浮かべたナルの横顔が脳裏に浮かぶ。
そう言える人生を歩んでいるのだ、ナルも・・・麻衣も。
フライングしてここにいる麻衣に実感などないが、それでも嬉しくてこそばゆい感情は湧く。
5年か10年か。正確な年数はわからないけれどその時間は存在し、同じように見える彼らは麻衣の知る彼らとは違うのだと思い知らされた。
「でも、変わってないこともあるよね」
これこそ一番変わるべきではないのかと、テーブルを挟んだ向こうに置かれた『物』を睨みつける。
どかりと部屋の中央に鎮座するのは、カメラにサーモ・グラフィー、そして集音マイク。そのすべては麻衣に向けられている。
その設置した本人はお決まりのセリフ『仕事』と呟くと、麻衣を放置して何処かへ行ってしまった。かれこれ30分ほど経つが戻ってくる気配はない。
「あたしは幽霊か」
ぼやいてみるものの、似たようなものなのでそれ以上は言わない。
それにしても、自分の娘が憑依(?)されたと言うのに、慌てもせず落とそうともしない。それどころかここぞとばかりにデータを取ろうとする態度はいかがなものか。しかも普通は邪魔にならない部屋の隅に置くのが基本だろうに、堂々と目の前に置く辺りナルのやる気が伺えた。嬉々としながら機材を設置する姿に、この子の行く末が心配になった。もしナルの能力が遺伝していたら、大変なことになるに違いない。
「まぁ、あたしが心配することじゃないけどね」
その役目は子供の母親でナルの奇特な奥さんのものだ。
それよりも今麻衣がしなければならないのは、どうやって戻るかということなのだが・・・。
麻衣は深々とため息を零し、ソファに転がる。窓から薄灰色の空が見えた。
彼の人への恋をずっと抱えていこう。
そう心に誓ったのは、半年前のあの夏の日。
未来の麻衣はジーンへの思いをどうしたのだろうか。この胸に巣くう寂しさと恋しさを忘れて大人になったとは思いたくはない。だが、彼を思い続ける麻衣をナルは幸せとは言わないはず。つまりはそういう事なのだろうか。
「あたしの薄情者ぉ」
この気持ちがそんな半端なものなのかと憤る反面、幸せな未来を嬉しいと思っているのも事実。そんな相反する感情に泣きそうになり、麻衣は慌てて頬を叩いた。
答えはここまで来た麻衣しか知らない。ならばあれこれ考えるのは不毛だ。切り替えろと自分に言い聞かせ、最優先事項を考える。
だが―――
「あぁぁぁぁ、もうっ!よけい気になるぅ」
考えるなと思うほど、思考は未来の麻衣を想像する。
ジーンのことはどうしたのだろか。もしかして結婚してるだろうか。子供もいたりして。旦那様(もしくは恋人)はどんな人だろうか。優しい人だったら良いなぁ。いや、もしかしてあの仕事馬鹿の太鼓判なら、仕事一筋キャリアウーマンの可能性もある。
聞きたいことがたくさんあるのに、聞くことができないなんてストレスが溜まる。
ジタバタと悶えながら、麻衣はやり場のない思いを抑えるようにそばにあったタオルケットをギューっと抱きしめた。するとタオルケットとソファの間に差し入れた手に、何か硬い物が当たる。
「?」
そっと輪郭を辿ってみると、手の平よりも若干大きく、丸く平らで冷たい。
何だろうかと引っ張り出してみると、それはシルバーのコンパクトミラー。銀色の鈍い光を放つそれの片面には透かし彫りが施されており、その縁をシルバーの蔦が飾っている。
シンプルだが可愛い。
それを見つめ、麻衣はそっと指先で表面を撫でた。
なんだかとても気になる。初めて見るはずなのにそうは思えない。デジャヴのように知っていると感じた。そして理由はわからないが酷く大事なものの気がする。
だがこの時、麻衣の心を占めたのはそのことではなかった。
今この鏡を見れば、ナルの子供が映る。
片親がアレならきっと可愛いに違いない。
子供大好きの麻衣にとっては、それはぜひとも一目見てみたい。けれどナルは何もするなと言う。
これではまるで餌を前に待てと言われた犬も同然だ。
(ちょ、ちょっとだけなら・・・いいよね)
ちらりとカメラに目を向け、次いで手の中の鏡を見つめる。
余計な情報は仕入れるなと言われたが、ほんのちょっと隙間から覗くくらいなら大丈夫だろう。母親似と言っても瓜二つのわけがない。そこからわかることなどたかが知れているはず。万が一わかっても他言しなければ言いだけだ。大丈夫、問題ない。
ひとりコクコクと頷くと、麻衣はさりげない風を装ってカメラに背を向けた。
ドキドキしながらほんの少し鏡を開き覗き込もうとした瞬間、幸せだと言ったナルの顔が脳裏に浮かんだ。思わず麻衣は動きを止め、両手で鏡を包み込む。
本当に見もて大丈夫だろうか。
ふとそう思ったとたん、とてつもない不安に襲われた。
軽く考えていたが、本当はとてつもなくまずいことなのではないだろうか。鏡を見ることで、もしナルの未来が変わったら・・・いや、そもそも今いるここが未来だとは限らない。最初に思ったとおり単なる夢の可能性もあるわけで。
けれどでもだがしかし。
否定と肯定が頭の中で回る。あぁ、もう!
「誰か決めてぇぇぇっ!」
自分じゃ決められないよーっと、麻衣は頭を抱えて叫んだ。
もうどれが正しいのかなどわからなかった。
―――・・・・・・・・・い
「え・・・」
頭を抱えうずくまったまま、麻衣は目を瞬く。
何かが聞こえた。
きょろきょろと辺りを見回すが変わったところはない。
風の音だろうか。
麻衣は耳を澄ましたけれど何も聞こえない。
「気の・・・せい?」
小首を傾げた瞬間
―――麻・・・衣・・・
今度は先程よりも明確に聞こえた。
この声は・・・
「ジーンっ!?」
耳ではなく頭に響いたのは、聞き覚えのあるテノール。常に聞く硬いそれではない柔らかな声は、誰のものであるのかなど考えるまでもなかった。
阿川家の調査でのことを思い出し咄嗟に窓を見上げるも、そこには灰色の空が見えるのみ。あと何か映る物はと室内を見回していた麻衣は、手に持つ鏡の存在を思い出した。
「ジーンっ!」
先程までの躊躇いも忘れ、壊す勢いで鏡を大きく開く。
指紋ひとつないつるりとした鏡面を、麻衣は泣きそうになりながら覗き込んだ。
はたりと透明な雫が落ちる。
麻衣はぎゅっと唇を噛み締めた。
やはりそこにも思い描く人の姿を見つけることは出来なかった。
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だけど、瑞貴は購入するはずだったの。
でも、瑞貴と瑞貴は瑞貴はコインとか試合しなかったよ。
だけど、瑞貴は瑞貴と食器はお待ちしなかった。
でも、瑞貴と視界は補充しなかったー。
*このエントリは、ブログペットの「はる」が書きました。
6月半ばですが、朝夕はまだ肌寒く上着が欠かせません。
今日も「寒い~」と思いながら歩いていると、まわりは半そでだらけ。
不思議でしょうがない。
今いろいろなところで、甘々なナル麻衣が書かれてますね。
いいなぁ、いいなぁと思いながら読ませていただいてます。
やっぱいいですね、甘々。
書きたくなっちゃいます。
糖分補充できたので、ぽちぽちと陽だまり書き始めてます。
もうちょっとお待ち願います。
以下拍手レスです。
>14日 kaolin様へ
情報ありがとうございます。
自販機にいろんなバージョンがあるんですね。びっくりしました。
全部聞いてみたいですが、なかでも関西弁と英語が特に聞きたいですね。
どこのメーカーの自販機なんでしょう。
自販機探してうろつく怪しい人になりそうです(笑)
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いや~、揺れた揺れた。
しっかり起きてて、じゃあちょっくらお話でも書こうかなと思った矢先の地震でした。
地震は珍しくないので、「あ、また揺れてる」位に思っていたら揺れが強くなり、本はドサドサ落ち部屋の中はあっという間に本で埋まりました。
居間に出てみれば、父は水槽を、母は食器棚を押さえていた。
押さえたかいもなく、食器は幾つか割れてたけど。
震度5強は、初めての体験。
6以上になったら、確かに歩けないかもしれないなぁ。
地震速報(?)もばっちり見ました。
「強い揺れがきます」的なコメントが出て、「あ」と思った時にはもう揺れてました。
もうちょっと早く出ないと意味ないんじゃ・・・。
逃げるどころか、構える暇なしです。
これから習い事に行くのですが、電車が止まってる(>ロ<)
カルチャーセンターに電話で聞いてみたら、ビルのエレベーターも止まっているとか。
の、登れと言うのか、8階まで。
そして人は集まるんでしょうか。
先生とふたりっきりはちょっと・・・。
早く復旧して下さい。
わたしの住む場所は思ったほどの被害はありませんでした。
でも土砂崩れ・家屋倒壊等のひどい被害がある地域もあります。
その地域の方々、大丈夫でしょうか。
ご無事を祈っております。

